ニューノーマル創生期、リモートワーカーの2拠点/移住動向@八ヶ岳南麓

山梨県北杜市で不動産とマーケティング事業を行う株式会社デュアルライフでは、コロナ禍に伴うリモートワーク継続の潮流を受け、二地域居住や移住を求める層の行動を自社のHP閲覧数や実際のリゾート不動産物件見学者数の状況を元に調査を行いました。
なお当レポートは2020/7/20に発表いたしました第2弾として、定点調査の形でまとめております。

調査概要

◆調査媒体:

1)自社コーポレートサイト:http://dual-life.co.jp
2)自社不動産物件紹介サイト:http://estate.dual-life.co.jp
3)自社来訪者データ

◆調査期間:2020/7/1〜 2020/9/30 のデータ
◆測定方法と手法:

1)自社企業サイト
主な閲覧属性:二地域居住や移住に関する情報収集層/当社の活動にご関心をいただいている層
→「二地域居住/移住」に関する関心層の広がりやトレンド兆候 を主に測定

2)自社不動産物件サイト
主な閲覧属性:実際に物件を探している「行動層」を主に測定

3)自社来店者アンケート
・対面でのヒアリングを元に、顧客のインサイトを測定

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◆期間の定義:

◯フェイズ1:2019/10/1〜2019/12/31 (コロナ前) と呼びます
→主な出来事:12/31頃より新型コロナ報道始まる

◯フェイズ2:2020/1/1〜2020/3/31(コロナ禍) と呼びます
→主な出来事1/末〜:WH記事増、クルーズ船報道増、マスク不足報道増、3/上〜リモートワーク報道

◯フェイズ3:2020/4/1〜2020/6/30(〜自粛解除後) と呼びます
→4/7 緊急事態宣言 発出、4/25 ステイホーム発出、5/25 緊急事態宣言 解除、6/22 他府県移動自粛解除

◯フェイズ4(今回):2020/7/1〜2020/9/30(ニューノーマル創世期)
→7/22 GOTOトラベル 開始(東京除外)/8/28 安倍首相 辞任表明 / 9/16 菅内閣発足

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【調査結果サマリー】

①  企業サイトの閲覧状況

◆総ページビュー:コロナ前比497%、前フェイズ比214%。二地域/移住関心 依然高い
◆閲覧者の居住地:前フェイズと順位は変わらず。一都3県シェア68%

・フェイズ3: 1位:東京23区 2位:神奈川県 3位:山梨県内
・フェイズ4(現在):1位:東京23区 2位:神奈川県 3位:山梨県内
・フェイズ1→4伸長率:1位:神奈川 2位:都下 3位:その他

◆閲覧者の年齢層:
安定の若年層(18-34才)に加え、45-54才がシェアを回復

・フェイズ3:1位35-44才、2位25-34才 3位45-54才
・フェイズ4:1位35-44才、2位25-34才 3位45-54才

②   不動産物件サイト:

◆PVはフェイズ1からフェイズ4 まで 増加傾向
◆反響数(オンライン問合せ数) 前フェイズ比 141%

③    来場者の傾向:

◆フェイズ2-3で落ち込むも、当フェイズでは前フェイズ比164%に回復

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<調査詳細>

①  企業サイト来訪者状況

企業サイトの総閲覧数はフェイズ3比214%にて伸長した。フェイズ1(コロナ禍)以降いちばんの伸長率となった。

居住エリア分布を見てみると、ほぼフェイズ3と変わらず1都3県シェアが68%と関東勢が多いが、今フェイズでは中部/関西エリアの閲覧数も増加傾向にあり、関心層の半径が広がったことが見て取れる。

一方年齢別で見てみると、18-44歳のシェア61%→54%とやや低下し、45−54才グループのシェアが伸び「コロナ前」の比率に戻ってきた。これはおそらく、「リモートワーク」に関するアーリーアダプター層(30代)からマジョリティ層(40-50代現役層)に裾野が広がったのではないかと考察できる。

◆企業サイト来訪者の居住地と年代

②    不動産物件サイト来訪者状況

不動産物件サイトの閲覧数はフェイズ3比141%、フェイズ1(コロナ禍)〜フェイズ2(自粛解除後)の伸長率156%に比べると伸長カーブがやや緩やかになったものの増加傾向は続いている。物件別でみると北杜市、長野県富士見町の中古別荘物件がまんべんなく閲覧、価格帯は1,000-2,000万円ゾーンの閲覧数が多かった。

③   反響数について

こちらも物件サイトに比例して増加傾向だが、前フェイズ伸長率に比べるとやや控えめになった(158%→141%)。反響顧客の性別比は50:50で、これまではどちらかというと男性の比率が高かったが、女性も積極的に「物件を探している」ことがわかる。さらに備考欄に記載される要望をウォッチすると、男性はスペック重視、女性は感性重視という自動車購買にも通じる指向性を感じることができた。

④ 店舗来訪者の状況
1)定量評価

総来店者数は、コロナ前までの平常期に戻ってきた(コロナ前/ニューノーマル比:153%/前月比:164%)。来訪客居住地各エリアとも平均的にポイントを上げ、総数に影響を与えた。来場者の居住エリアに関しては、関東圏シェアが、前フェイズ57%から45%にシェアダウンしたが、逆に関西、中部、近県などのシェアが上昇した。

2)定性評価:顧客の属性、マインド

接客現場にてヒアリングした感想は以下の通り。

・検討の初期段階(アーリーステージ)のお客様が増加中
・不動産以外の情報提供を求められる層が多い(生活情報、先達者の属性、地域情報等)
・リモートワークが恒常化した企業に勤務の方が増えた
・かつての「田舎暮らし」を求める層ではなく、「合理的住まい方」を求める人々が増えた
・ 「自然」は好きだが、「不便」は好まない。寂しすぎるのはイヤ という思考
・ 「湿気」に対する質問が多い(八ヶ岳南麓は高い晴天率を誇り、カラッとした気候が特徴)

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<まとめ>

相変わらず新型コロナウィルスは収束の兆しを見せないが、世間は「ニューノーマル」の解釈を取り入れながら平常時に戻ってきている。八ヶ岳エリアも週末となるとメインストリートは渋滞が発生し、リゾート地としての賑わいを取り戻しており、当社にお越しいただくお客様も、1年前とは異なった属性、思考の方が増え、我々も多様なご質問やご要望ついてお答えすべく、情報収集や新しい知識の吸収に余念がない。

そんな多くの「新しいお客様」とは、「ニューノーマル」時代に対応し、「新しい働き方」に加え、「新しい暮らし方」 (1箇所に固執しない)、 「新しい価値感」(新しい生活観の芽生え)を創造したいという人が動いている印象である。世代的には30代ヤングファミリーが増加しており、数年前の「リタイア前後層」から「現役バリバリ層」にマーケットがスイッチしている感じがある。今後は様々な点で「合理的判断」ができる若い顧客層が中心となり、我々も彼らに「刺さる」提案がどれだけできるか、が商売の明暗を分けることは明白である。

なお、レポートは前回同様、あくまでも当社調べのデータであり、他社や他リゾートエリアが同じ状況下になっているかは不明であることをご了承いただきたい。

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■会社概要

法人名:株式会社デュアルライフ
役員:代表取締役  黒田 大(くろだ まさる)
取締役    小林寛和(こばやし ひろかず)  宅地建物取引士
事業所所在地:山梨県北杜市大泉町西井出8240-680
設立日:2019年7月1日
資本金:9,000千円
事業内容:二地域居住/移住コンサルティング およびマーケテイング事業
・不動産売買・仲介
・建築/リノベーション プロデュース
・建物管理サポート
・生活サポート
・地域コンテンツマッチング事業

・二地域居住/移住に関する法人向けマーケティングサポート
URL:http://www.dual-life.co.jp